宮城県議会議員 高橋伸二

一般質問議事録

平成19年 11月 定例会(第316回))-11月30日−03号

○議長(高橋長偉君) 八番高橋伸二君。
     〔八番 高橋伸二君登壇〕

◆八番(高橋伸二君) 皆さん、おはようございます。
私は、自由民主党・県民会議の高橋伸二でございます。

本年四月、柴田選挙区から初めて当選させていただきました。
愛すべき我がふるさと宮城発展のため全力を尽くしてまいる所存でございます。
皆さんどうぞよろしくお願いを申し上げます。

議長のお許しをいただきましたので、今議会、 自由民主党・県民会議の先陣を切って、私の初めての質問を
させていただきます。

東京エレクトロンの本県進出決定に続き、去る十月二十三日、 トヨタの生産子会社であるセントラル自動車の
本社及び工場の本県への進出決定は、 知事の掲げる富県戦略、県民総生産十兆円の実現に向けて大変大きな意義のあることであり、 本県の産業振興発展、県民所得の向上に大いに寄与するものと、
心より歓迎の意を表します。 同時に、その陰にあった知事を初めとした担当職員の方々の今回の誘致決定に至るまでの 並々ならぬ努力に対し、心から敬意を表するものであります。
セントラル自動車の本県進出は、知事にとって大変大きな功績と言えますが、 大変な御苦労があったと思います。 振り返って、今どのようなお気持ちか、誘致実現に際して率直な感想をお聞かせください。

また、去る十一月一日、その推進体制として、 仙台北部工業団地整備室を設置すると同時にプロジェクトチームを編成し、 仙台北部中核都市奥田地区整備の総合的な窓口として関係部局の連携を強化し、 今後その受け入れ体制構築に万全を期すこととなっております.が、 改めて知事の更なる産業集積に対する決意のほどを伺います。

更に、県内各自治体においては、 ぜひ我が町に関連企業の誘致をとの期待の声も高まっております。
より広範な地域に、そしてより多くの県民にその恩恵が享受できるようにしたいものだと考えますが、
どの程度の関連企業の進出が予想されているのか。
また、そのために、県としてどのような施策を考え、 展開しようとしているのか。
広く県民にその恩恵が行き渡るためにはいかなる政策を打っていくのか。
さきの議会で成立いたしましたみやぎ発展税の有効活用の方法も含めて、 セントラル自動車の移転後の我が県の産業集積の展望をお聞かせいただきます。

次に、村田町の竹の内産業廃棄物最終処分場問題について質問いたします。

去る十月十九日、県は、村田町沼辺公民館において、知事の出席のもと住民説明会を開き、 地元住民約四十人の出席者を前に、 竹の内産業廃棄物最終処分場障害除去の恒久対策最終案を説明しました。
その内容は、工事面積七万一千平方メートルのうち十三カ所六千六百平方メートルに対して、 硫化水素ガスなど吸着する多機能性覆土を施すとともに、 処分場境界を中心に雨水排水工事を行う。
工期は来年二月に着工し、翌年三月の完成を予定しており、 総工費は約八億二千万円と説明しましたが、 住民からは、多機能性覆土は処分場全面にすべきだ。
過透性反応浄化壁はなぜ行わないのか。
雨水排水工事の設計は、排水に対して適正になっておらず 誤りがあるのではないかといった疑問や不満の声が出されました。
知事は、県民が納得できる税金の使い方ということも考慮しなくてはならない。
現時点では十二分の対策で、問題が生じた場合、 次善の策を責任を持って講じると、理解を求めています。
しかしながら、住民の中には、 いまだに本当に安全なのか不安をぬぐうことができずにいる方もいますし、
説明会に出席できなかった方も数多くいました。
県民の安全安心確保のために、ここで改めて知事にお答え願います。

まず、現在の処分場の状況について御説明願います。
次に、多機能性覆土は、今回の十三カ所の施工で十分である という明確な根拠を示していただきます。

また、これで施工後の安全は十分に確保できるものなのか、お答えください。
更に、万が一ふぐあいが生じた場合については、次善の策をしっかりと施し、
地域住民に危険が及ぶことのないように万全を期すことを改めて県民に御説明願います。

次に、一般国道三百四十九号線白幡橋の早期かけかえについて質問いたします。

国道三百四十九号線は、茨城県水戸市から福島県を経由し本県柴田町に至っております。
途中丸森町内の区間では、阿武隈川や阿武隈急行線と並行している区間があり、 すばらしい景観に包まれ、
自然の中を走る観光路線ともなっています。
加えて冬季は、降雪による宮城、福島両県の国道四号線、 国見峠付近の通行困難時の迂回路としての利用も
多く、その重要性は論をまたないところであります。
 しかし、丸森町内では著しく狭隘な区間も多く、地元住民からは、早期の改良が切望されております。
更に、柴田町内に目を転じますと、こちらは国道四号線からの分岐点となっていますが、 仙台方面から、角田、
丸森方面へ向かう際の主要道路となっており、 加えて、船岡地区に多くの住宅や企業が立地していることなどから、 朝夕のラッシュ時には、慢性的な交通渋滞が生じております。
 そこに昭和十三年に架設された白幡橋は存在しています。
いかにも老朽化していますというそのたたずまいは、 見る者を驚かせ、渡る者には崩落の恐怖を体験させてくれ、 そして多くの地域住民を震え上がらせております。
 このため、白幡橋かけかえは、地元住民の最大かつ最重要の要望事項となっております。
県は、平成十九年度まで実施の健全度調査をもとに、 平成二十年度までに策定する橋梁長寿命化計画の中に
この橋を位置づけて適切に整備するとしていますが、
 その場合、この先何年後までの利用を想定しているのか、お聞かせください。

柴田町民はもちろん、角田市民、丸森町民、 そして毎日通勤するために通行する方々など命がけで通行しなくてはならない、 利用者すべての悲願である早期かけかえの道をぜひ選択していただきたいと考えております。
知事はどのようにお考えか、お聞かせください。

なお、来年早々には柴田町が中心となり、近隣市町の皆さんとともに、 白幡橋架け替え整備促進期成同盟会
(仮称)が発足する運びとなっていることを申し添えさせていただきます。所感をお聞かせをください。

次に、仙台空港の路線対策について質問いたします。
仙台空港は、国内主要都市と海外八都市への定期便が就航しており、 年間およそ三百三十八万人に利用されている東北地方の拠点空港であります。 内外との観光交流はもちろんのこと、 ビジネスや物流など多様な交流を支える重要な交通基盤であります。
 更に本年三月には、仙台空港アクセス鉄道が開業し、 県内はもとより、東北各地からの広域的利用も期待されております。
特に、本県の観光振興は富県戦略の柱の一つとなっており、 観光客の増加を図るためにも、仙台空港の航空路線の拡充については、 これまで以上に積極的に取り組んでいく必要があると感じております。
 まず、国際線についてでありますが、平成十五年四月の運休以来、 待ち望んでおりました仙台―香港便が去る十月二十八日再開されました。
みやぎ国際戦略プランの中に掲げられていた目標の一つでもあり、 大変喜ばしいことであります。
しかしながら、 香港ドラゴン航空は、現在のところ、仙台―香港便を冬季のみ運航するとしております。
観光やビジネス面での交流による経済効果を考えれば、 当然ながら、一年を通じての運航が必要不可欠で
あります。

例えば仙台空港と同じ地方拠点空港である新千歳空港の振興を図っている北海道では、 国際定期路線の就航を促進するため、 新規参入の航空会社を対象に補助制度を設け、 就航した航空会社に対し補助金を交付し、 路線誘致に成功しております。 同じ例として、広島県において同様の制度により、 広島空港の路線拡充を図っていると聞いております。
他県の例を踏まえまして、宮城県でも、 これまでのエアポートセールスから一歩踏み出し、 航空会社に対する補助制度などを準備し、 香港便の通年運航を航空会社に積極的に働きかけることも必要と考えますが、 知事の考えを伺います。
他方、国内線につきましては、 国内航空会社が燃料の高騰や平成二十二年の羽田空港再拡張を念頭に置いて 路線の再編を真剣に検討しており、特に地方空港の路線は、 見直しの対象として厳しく精査されていると報道されています。 仙台空港に関しても、ことしの十月から、 日本航空の仙台ー福岡便が一日三往復から一日二往復に減便されており、 更に全日空の仙台ー福岡便が現在一日二往復運航されていますが、 来年四月からの運休が決定されています。 仙台ー福岡便は、東北地方と九州地方の拠点都市を 短時間で直接結ぶ路線として観光やビジネス需要に対応し、 両地方の経済活動を支える大きな役割を果たしており、 平成十八年度においては約三十二万人の旅客実績がありました。
来年四月以降、仙台ー福岡便は日本航空単独で運航されているようですが、 このままでは一日二往復の運航となり、 地域経済の発展にも影響を及ぼしかねないと懸念されます。 仙台ー福岡便は、仙台空港にとっての基幹路線であり 、一日五往復の運航体制は必要であると考えますが、知事のお考えを伺います。

次に、子供たちの学力向上について質問いたします。
次代を担う子供たちの健全育成は、宮城の将来を占う上で非常に重要な要素になると考えます。
しかしながら、現在子供たちを取り巻く環境は、大変厳しい状況にあると言えます。
いじめや不登校、更に、 それらが原因ではないかと推察される子供たちの自殺といった何とも痛ましい事件、 更には、あろうことか、親が子を、反対に子が親を殺傷するといった、 通常ではあり得ないと思われていた陰惨な事件も頻発しています。 二人の子供を持つ親の一人として、何ともやりきれない気持ちにさせられることもしばしばで、 この状況を悲しく思い、 これ以上このようなことが起きないよう効果的な対策を打たねばと常々感じている一人でございますが、 この件につきまして、知事はどのような所感をお持ちか、お聞かせください。

また、昨今ゆとり教育の弊害ではとの指摘も多い学力の低下が叫ばれており、 教育問題への取り組みはいよいよ避けて通れない最優先の課題となっております。
このような中で、国においては、昨年十二月、新しい教育基本法が施行され、 教育改革の新たな第一歩を踏み出しました。教育関係者のみならず、私たち県民挙げて、 子供たちの健全育成に取り組んでいくべきと考えますが、知事のお考えを聞かせください。

また、今年度、文部科学省では、全国的に子供たちの学力状況を把握をするため、 全国学力・学習状況調査を四十三年ぶりに実施しました。 先ごろその結果が公表されましたが、 都道府県別の小中学校学力調査結果に基づく順位一覧を見てみますと、 小学校総合順位、第一位秋田県、第二位福井県、 以下、香川県、青森県、富山県と続きましたが、 我が宮城県は一体何位になっているのだろう。 あれっと思ったところで、ようやく見つけました。
その成績は、国語三十四位、算数四十位、総合順位、残念ながら三十六位。
ならば中学生はとランキングを見ると、 第一位福井県、第二位富山県、以下、やはり秋田県、石川県、岐阜県と続き、 こちらは更に下がって、国語四十位、数学四十位、 総合順位、我が県は、本当に残念ながら、何と四十一位。
学校ごとの成績状況は、保護者や教員が最も注目されたところだと思われますが、 小学校、中学校ともに全国平均との標準偏差では大きなばらつきはなかったとはいうものの、 下から数えた方がはるかに早いこの状況に、私はがっかりしてしまいました。

知事は、この点についてどのような感想を持たれたか、お聞かせください。

先日、娘の通う小学校の音楽発表会があり、 子供たちの元気な発表の様子を見てまいりました。
校長先生の開会のあいさつの中で、宮城県の総合順位を見て、 皆様驚かれたと思いますが、御安心ください。
我が校は全国平均を上回っております。
今後とも子供たちの学力向上に更に努力してまいりますといった旨のお話をされていました。
私は、他校と違った特別の取り組みは何かあるのですかと尋ねましたところ、 校長先生いわく、習熟度の低い子供に対し、昼休み時間等を利用して個別に指導し、 学力の底上げを図っています。
更に、導入している学校は県内ではそう多くはないが、 教科担任制を取り入れ、より充実した指導を行っています。

そして、教職員が一致結束して指導に当たっていますとのこと、 県では、今回の学力調査の結果を受けて、どのような対策を考えているのか、お答え願います。

なお、全国第一位となった秋田県教育委員会の取り組みは、 NHKのニュース番組「おはよう日本」などで取り上げられ、大きな注目が集まっております。 その内容は、ネットを駆使した弱点の克服や教師力の強化、 やる気を出す家庭学習ノートなど、 我が県においても大いに参考になる取り組みではないかと考えられますが、 この点につきましても、知事の所感をいただきたいと思います。

更に、小中学校ともに四十五位だった大阪府においては、学力向上チームを設置し、 文部科学省に集中的な支援を要望するとしています。 また、小中学校ともに四十七位だった沖縄県では、文部科学省に対して、 学力調査官の派遣や教員の加配措置等、 支援を要望しています。
我が県においてはこのような対策がとられてあるのか。
ないとすれば、今後行う用意があるのか、見解を伺います。

今年度、文部科学省では、今回の調査結果を踏まえて、 教育委員会や学校における効果的な取り組みや課題を明らかにし、 改善につなげる実践研究を行い、検証改善サイクルの確立を図るため、 全都道府県及び政令指定都市に検証改善委員会を立ち上げ、教員養成大学や研究機関等と連携し、 学校改善支援プランを作成、都道府県・政令市教育委員会へ提言するとともに 市町村教育委員会及び学校へ改善支援、改善への取り組みの普及展開を図っています。 意欲的な取り組みに対して重点的な予算支援となっておりますが、 県としてはどのように取り組んでいるのか、お尋ねします。

更に平成二十年度、同省では、新たに全国学力・学習状況調査等を活用した学校改善推進事業を展開、 今回の調査結果等を検証し、それを活用した学校の改善を支援、 また、すぐれた改善策を全国で広く共有し、 全国小中学校の有する学力・学習状況等の課題を改善するとしています。 この際、学力改善推進モデル校の選定が行われますが、県として既にそれに応募済みなのか、 あるいはその用意があるのか、伺います。

最後に、地域医療と自治体病院の問題について質問します。
全国的に医師の偏在や医師の不足、それに伴う医療の崩壊が叫ばれておりますが、 我が県においてもこの問題は決して例外ではなく、 その深刻さは刻一刻と深まっている状況にあると言えます。
こうしている間にも、救急患者や地域住民は、充実した医療体制の確立を求めています。 県南医療圏について地域医療を更に充実させ、地域住民の医療に対する安全安心を確保するため、 県としてどのような支援を講じることができるのか、お伺いいたしますが、 まずは、地域医療と自治体病院が抱える課題、問題点を見てみたいと思います。

@急性期病床数の過剰と経営難。

仙南二市七町の人口は約十九万人ですが、この中で急性期病床数は、 大河原町の一市三町組合立みやぎ県南中核病院と、 お隣、白石の一市二町組合立公立刈田綜合病院の二つの病院だけでも約六百床に上りますが、 これは以前と違い、急性期病院の在院日数が減ったことなどから 、現在では過剰な状態で、経営悪化の大きな原因になっているという指摘があります。 このままの状態で本当に質の高い安全で安心な医療を提供するためには、 これまで以上に医療スタッフを増員する必要があり、更に稼働率を上げて、 在院日数の短縮を図り、総患者数をふやす以外に方法はないと思われます。

A医療スタッフの分散。

救急医療について見てみますと、 仙南広域救急隊の救急車による患者の搬送は、 みやぎ県南中核病院に対しては年間三千台を超えています。
一方、刈田綜合病院に対しては、千五百台程度の搬送となっております。
このため、それぞれの病院に救急医療体制を整えており、 症例の頻度の差にかかわらず、互いに同等数の医師の配置が必要となります。
これは医師の当番回数をふやすことにつながり、疲弊を招き、結果として、 極めて非効率な状況になっています。救急診療施設を一カ所に集約し、 更に医師も集中化すれば、当直の回数を減らすことができる上に、 当直明けの日勤という過酷な勤務状況をかなり緩和することができると思われます。

B専門性を発揮した医療が行われにくい現状。

専門性の高い医療を修得した医師は多数存在しますが、 現在、その医師が二つの病院に分散しているため、 地域の背景人口の関係などから、それぞれの病院で専門性 の高い症例がどうしても不足してしまいます。
このため、医師のスキルアップにつながらず、 高い専門性を必要とする医療現場を求める医師にとっては、 やりがいを見出すことが非常に困難になっています。 これを一カ所に集中することにより、 多くの症例に対し専門性を生かした医療を施すことが可能になります。 同時に、スタッフも集中させることができますので、 これまでできなかった高度な医療に取り組むことも可能になるはずです。

C一次救急医療体制の整備。

仙南二市七町では、三地域において開業医を中心に一次救急医療体制が組まれています。
しかし、実際には、最初から刈田綜合病院やみやぎ県南中核病院に 直接受診する患者が非常に多いというのが現状です。

また、平日夜間の一次救急体制をとっているのは角田市のみで、一次救急患者といえども、
二次医療以上を担当すべき刈田病院と中核病院を受診するしか方法がなく、 救急外来に患者が殺到してしまいます。
その結果、当直医師の負担が増加する上に、 子供の救急外来では小児科医がいないなどの不満が出てしまい、 医師は骨身を削って診察したにもかかわらず感謝もされないといった、 何ともやりきれない状況が生まれているという話もあります。

D住民の理解不足。

現在地域医療の崩壊が本当にしかも急速に進んでいるということが 住民に十分に理解されていないのではないかと思われます。
テレビ、新聞等のメディアでその現状が報道されてはいるものの、多くの住民は、 この地域には新しい大きな病院が二つもあり、住民の要請に十分こたえてくれると思っています。
しかし、現実としては、医療の高度化、専門化が進み、更に患者側の要求が高まっていることにより、 一つの症例
にかかわる負担も増大しております。
更に、患者に対する説明責任の重要性、患者との同意の必要性から、 実際の診療行為以外の仕事に時間を割かれることが多く、 現場の医師の負担は、一層増加傾向にあります。

その結果、医師の疲労は常にピークに達している状態となり、 いわゆる立ち去り型サボタージュが発生し、 これが大きな原因となって医療崩壊につながりかねないということが まだまだ理解されていないようです。
 更にもう一つ、自治体病院には、主として大学医局から医師の派遣がなされてきました。
これがこれまでは当然のことだったのですが、新しい臨床研修制度が確立されたことで、 医局の構成人数が大きく減少してしまったことや、専門医志向が高まり、 学位にこだわる傾向が少なくなったため、大学に対するお礼という考え方も減って、 医局の医師派遣能力はかなり低下してしまいました。
今までのように、 医局の教授にあいさつを繰り返していれば、 医師は間違いなく派遣されるというような時代ではなくなったのです。 そのことを行政も含め住民によく理解していただく必要があると思われます。
そして、公務員の給与体系でより以上に優秀な医師に病院に来てもらうためには、 医師にとって魅力的な医療体制を構築することが最も重要となり、 これが一番の近道であると考えられます。

以上の問題点を考慮すると、@医療スタッフ及び急性期病床の集約化、 A診療科の分担ではなく、病院機能の分担、 B組織統合と経営の一本化、C救急医療の集約化、 D住民の理解不足の解消などといった解決すべき重要課題が見えてきます。

これらを踏まえて、以下、何点か質問いたします。

十月十二日付の河北新報の記事によれば、 「宮城県地域医療推進委員会が医師派遣を国に要望へ 
県南中核と刈田の二病院」との見出しがあり、 地域の医師確保対策を検討する県地域医療推進委員会の初会合
が十一日県庁で開かれ、 国の緊急医師派遣制度を活用し、みやぎ県南中核病院と刈田綜合病院への医師の派遣を 厚生労働省に要望する方針を決めたとしています。
県南中核病院は、医師二人退職、一人が病死したため、 呼吸器科の医師二人の派遣を要望、一方の刈田綜合病院は、 医師五人が退職したが、救急体制を維持するため、 内科医二人、外科医一人、麻酔科医一人の計四人の派遣を求めたとあり、 近く県を通じて厚生労働省に要望となっております。

この点について国からの派遣の見通しは立っているのか。 また、県として今後更なる支援策をどのように考えているのか、お聞かせください。

また、派遣期間は三カ月から六カ月間とありますが、派遣が実現した場合、 派遣期間終了後の支援策をどのように考えているのか、お聞かせください。
更に、医師確保策として、東北大医学部に入学定員の増員を求めるほか、 出産や育児を機に離職をする女性医師の就労支援に取り組むことを確認したともありますが、 この点についても、県としてはどのように取り組んでいくのか、お答え願います。

更に、十月二十七日付の河北新報には、 「みやぎ県南中核病院と公立刈田綜合病院を統合し機能分担を 大河原町長早急な議論を求める」 との見出しで、大河原、村田、柴田の三町と角田市で構成されている、 みやぎ県南中核病院を運営する保健医療組合の議会において、 管理者の斎清志大河原町長は、個人的見解と断った上で、 医師不足解消の抜本策は、公立刈田綜合病院と組織統合し、 診療機能の分担を目指す以外に選択肢はないと述べ、早急に議論を進める必要性を強調した。

更に両病院は近距離の上、似通った医療を提供している。
今日の医師不足の背景を考えた場合、 今後とも双方が医師を確保し続けることは極めて困難、 地域医療全体として非効率で計画性に欠けると指摘、 他の医療圏と同様に、 医師の集約化について具体的な検討が最重要で広く議論すべき問題と 認識していると述べたとありますが、 これらの点について知事はどのようなお考えをお持ちか、お聞かせください。

また、両病院の病床数はそれぞれ約三百床で、現在の施設は二〇〇二年に診療を開始、 県や大学関係者を含めた仙南地域医療対策委員会の 医療体制検討部会で将来的に統合して病院規模を拡大することで医師を確保する、 マグネットホスピタル実現に向けて協議をしているとあります。
知事にも同様の考えがあるとすれば、県としてその実現に向けて、 地域医療の充実のために、ともに取り組む姿勢をぜひ示していただきたいと考えますが、 いかがでしょうか、お考えをお聞かせ願います。

最後に、この問題は全国的な問題であり、当然のことながら、県全体の問題でもあります。
それぞれが個別に問題解決を目指しても、限界に達するのは非常に早いと思われます。
この際、県が中心となってコーディネート役を務め、 県全体の一元的な地域医療のあり方を探っていく必要性は
高いと思われますが、知事の御意見を伺って、私の質問を終わります。

疑問点があれば、再質問をさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。

○議長(高橋長偉君) 知事村井嘉浩君。
     〔知事 村井嘉浩君登壇〕

◎知事(村井嘉浩君) 高橋伸二議員の一般質問にお答えをいたします。大綱六点ございました。

まず初めに、大綱一点目、自動車産業の集積についての御質問にお答えをいたします。
初めに、セントラル自動車の誘致実現への私の感想はどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

今回のセントラル自動車の本社及び工場の宮城県への全面移転決定は、 我が県の豊富な人材、
充実した物流インフラ、 快適な生活環境等の恵まれた立地環境に加えて、全庁挙げて積極的に誘致活動に展開
してきた結果であり、 富県宮城の実現に向け、非常に大きな成果であったと考えております。

また、我が国における自動車関連産業の一大集積地を目指す東北地方にとりましても、 今後の展開に大きな弾みがつく誘致であったものと考えております。

次に、更なる産業集積に対する私の決意はどうかとの御質問にお答えをいたします。

  今回のセントラル自動車の移転決定や先般の東京エレクトロンの新工場の立地決定は、 富県宮城の実現に向けた我が県の経済活性化にとって大きな核となるものであります。

このため、当面は、これらの関連企業の誘致や地元企業の取引拡大に 全力で取り組んでまいりたいと考えておりますが、 あわせて、これら以外の分野の産業集積についても、 産業界や市町村、県民と一体となって積極的に取り組む決意であります。
  次に、セントラル自動車の立地決定に伴い、 どの程度の関連企業の進出を予想し、どんな施策を展開するのか、 また、より広範な地域、より多くの県民が恩恵を享受するための政策はどうか、 更に、セントラル自動車移転後の産業集積の展望についてどうかという御質問にお答えをいたします。

セントラル自動車の関連企業としては、自動車部品や附属品を初め、 電気機械、電子部品、デバイスなどの幅広い業種が想定され、 これらの企業をできる限り多く誘致できるよう努めてまいりたいと考えておりますが、 その数については、現時点でお示しすることは困難であります。

 

また、関連企業の誘致施策については、 みやぎ発展税を財源とした企業立地奨励金の拡充や今議会に提案しております 企業立地促進優遇税制に加え、人材確保対策や地元企業の技術力の高度化支援、 更には、道路、港湾等物流インフラの充実など、ソフト、 ハード両面にわたる施策を総合的に展開してまいります。

次に、関連企業の誘致をより広範な地域、 多くの県民が恩恵を享受できるようにするための施策についてでありますが、 自動車関連産業の集積を図るために、 県内十四市町村と共同で策定をいたしました自動車関連産業集積形成基本計画に基づき、 各種支援措置を活用しながら、関連企業の誘致を、これら市町村を中心とした県内各地に進め、 多くの県民が恩恵を享受できるように努めてまいります。

また、セントラル自動車移転後の産業集積の展望については、 引き続き、自動車関連産業や高度電子機械産業を初め食品産業など、 我が県経済を牽引する分野の企業誘致や地元企業の育成、 更には新しい企業の創出支援等を総合的に展開し、 我が県の製造業の底上げと集積の厚みを増すことによりまして、富県宮城の実現を確かなものとし、 県民所得の向上につなげてまいりたいと考えております。

次に、大綱二点目、竹の内産業廃棄物最終処分場支障除去対策 についての御質問にお答えをいたします。

初めに、処分場の現状、多機能性覆土施工箇所の根拠、 安全確保についての御質問についてであります。

 

竹の内産業処分場は、有毒ガス及び悪臭による生活環境保全上の支障 又は支障のおそれと浸出水拡散による支障のおそれ が懸念されております。このうち有毒ガス及び悪臭の成分である硫化水素については、 現在、悪臭防止法による敷地境界基準値を超えることはほとんどありません。
また、水質汚染に関しては、現在、周辺地下水において、 基準値を超える弗素や硼素などは確認されておらず、
周辺に拡散している兆候も認められないことから、 処分場は、安定している状態にあると考えております。

多機能性覆土については、 表層ガス調査で硫化水素ガス濃度が一〇〇ppmを超える箇所に施工することとし、 平成十九年度の調査による八カ所のほか、地域の方々の御要望を考慮し、 平成十六年度調査による五カ所も加えた十三カ所を対象としたものであります。 このほか、地下への雨水浸透を防止し、硫化水素ガス等の発生を抑制するために、 雨水排水溝の整備や覆土整形工を行うことから、 施工後の安全は十分に確保できるものと考えております。

次に、県が行う対策についてふぐあいが生じた場合には、 次善の対策を講じ、地域住民に危険が及ばないよう
万全を期していただきたいとの御質問にお答えをいたします。

県では、支障除去対策工事後におきましても、発生ガス調査や水質調査等のモニタリングを行い、 処分場の状況を監視することにしております。 また、このモニタリング結果については、学識経験者等で構成される村田町竹の 内地区産業廃棄物最終処分場生活環境影響調査評価委員会 において検討いただき、必要が生じた場合には、追加の対策を講じるなど、 生活環境保全上の支障が生じることがないように万全を期してまいりたいと考えております。

  次に、大綱三点目、一般国道三百四十九号白幡橋のかけかえについての 御質問にお答えをいたします。

白幡橋は、供用後六十九年経過しておりますが、平成四年度に橋げたの補強、 平成十年度までに橋脚などの補強を実施しており、 現在のところ、早急にかけかえなければならない状況にはないものと判断しております。
今年度から、現況の通行に適切に対応するため、高欄部の改築工事などを実施するとともに、 来年度に策定する長寿命化修繕計画に基づき、予防対策を実施することで、 今後、数十年間は健全な状態に保全してまいります。

橋梁のかけかえについては、JR東北本線や国道四号などの道路が近接し、 ふくそうしていることから、非常に
大規模な事業となり、早期の実現は難しいものと判断をしております。

 

次に、白幡橋架け替え整備促進期成同盟会が発足する予定だが どうかとの御質問にお答えをいたします。

地元の皆様の白幡橋かけかえに対する思いについては、 これまでも折に触れ、お聞かせいただいております。 今後とも、柴田町を中心とした周辺の市町の皆様の御理解を得ながら、 適切に対応してまいりたいと考えております。

次に、大綱四点目、仙台空港の路線対策についての御質問にお答えをいたします。 初めに、仙台―香港便の通年運航についてのお尋ねにお答えをいたします。

 

県は、昨年策定したみやぎ国際戦略プランにおいて、 香港・台湾プロジェクトを掲げ、香港定期便の再開に向けて鋭意取り組んでまいりました。

昨年十二月からことしの三月にかけて運航された大型の定期的なチャーター便については、 旅行代理店を
初め、関係者とともに需要喚起に努めました。
その結果、高い利用実績となり、 定期便の再開に結びついたものと考えております。
しかしながら、航空会社では、夏季の需要に不安があるとの理由で 、現在のところ三月までの定期便運航として
おります。

県といたしましては、観光やビジネスなどの交流による経済効果を考慮すると、 一年を通じた定期便運航が不可欠であると考えております。
このため、航空会社に通年運航を要望する中で、 航空会社から、地元としての支援について具体的な御要望や
御提案がございましたならば、 就航補助制度の創設も含めて支援内容の充実を検討してまいりたいと考えて
おります。

 

次に、仙台―福岡便についての御質問にお答えをいたします。

  仙台―福岡便は、東北地方と九州地方を結び、 経済、観光、交流を支える重要な路線であります。
全日空では、燃料費高騰などを背景に、国内線の再編の一環として、 来年四月以降、仙台―福岡便を休止し、
大阪伊丹空港や中部国際空港での 乗り継ぎにより対応することにしております。 しかし、県といたしましては、
利便性や地域経済への影響を考慮す ると直行便にまさるものはないと考えております。
このため、九月には、仙台市、仙台商工会議所とともに、 全日空に対し緊急の運航継続要望を行いました。
更に、今月二十日には、 私も全日空の代表取締役社長に直接お会いして、仙台―福岡便の運休撤回を強く要望
したところであります。 一方で、来年四月以降も福岡便の運航を継続する日本航空−−JALですね、 日本航空
の代表取締役社長にもお会いをいたしまして、 仙台―福岡便の大幅な増便を要望してまいりました。

 

県といたしましては、一日五往復の運航体制を目指し、 引き続き、仙台空港国際化利用促進協議会とともに、 仙台―福岡便の需要喚起にも努めながら、航空会社に要請をしてまいります。

 

次に、大綱五点目、子供たちの学力向上についての御質問にお答えをいたします。 初めに、子供がかかわる陰惨な事件への効果的な対策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 

児童の健全育成は、県として今後とも一層力を入れて 取り組んでいかなければならない重要な分野であり、
次代を担う宮城の子供たちが笑顔と豊かな心を持って成長することを目指し、 着実に進めていくことが必要
であると考えております。また、いじめや不登校、 児童虐待など、子供を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっておりますことから、 今後とも、教育委員会、市町村などとの連携を密にしながら、 子供がかかわる痛ましい事件
や事故が発生しないように努めてまいります。

 

次に、子供たちの健全育成について県民挙げて取り組むべきとの御質問にお答えをいたします。

 

我が県では、宮城の将来ビジョンでも示しているとおり、学力向上はもとより、 豊かな心と健やかな体の育成にも重点的に取り組むこととしております。 議員御指摘のとおり、子供たちの健全育成は、学校だけでできることでは
なく、 家庭、地域社会、そして市町村などとともに進めていくことが大切であります。
今後とも、県民の皆様の協力のもと、一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。

次に、全国学力・学習状況調査の結果をどう受けとめているかとの御質問にお答えをいたします。
  全国学力調査については、都道府県の順位だけに過度に反応すべきではないと考えております。
しかしながら、宮城県の平均正答率が小学校、 中学校とも全国を下回る結果となっていることにつきましては、
厳粛に受けとめるべきだと考えております。
将来の宮城県を担う子供たちが健全に成長していく上で、 学力の向上は重要なものと考えておりますので、 教育委員会で積極的に取り組んでいただきたいと考えております。

 

次に、大綱六点目、地域医療と自治体病院の問題についての御質問のうち、 県南中核病院と公立刈田綜合病院のあり方についてお答えをいたします。

大河原町長が両病院の診療機能の分担についての議論が必要である旨、 言及されたとのことでありますが、
二つの中核的病院を有する仙南医療圏の将来の医療提供体制を考えるとき、 両病院の機能分担と連携強化、
更には経営統合も視野に入れた検討をしていくことは、 私としても重要な御指摘と思います。
いずれにしても、 二つの中核病院は、地域住民の医療を担う病院として設立された経緯もありますので、 地元の
関係者間で十分協議することが必要であり、県といたしましては、 将来の地域医療のあり方や医師確保等の観点からも、 これらの協議にかかわってまいりたいと考えております。

 

次に、仙南地域におけるマグネットホスピタル実現に向けた 姿勢についての御質問にお答えをいたします。

  これは、仙南地域医療対策委員会が地域の今後の医療体制について検討された中で、 将来ビジョンとして提言されたものであります。しかしながら、 現実には、自治体病院の統合再編や建設に要する財源など、 大きな課題もあるものと考えております。

 

県といたしましては、当面は、地域の中核的な病院を中心に、既存の医療資源を活用して 、医療機関の機能
分担と連携を進めながら、地域における適切な医療提供体制を確保していきたいと考えております。

次に、県が中心となって一元的に地域医療のあり方を探る必要性について、 お答えをいたします。

議員御指摘の地域医療をめぐる諸問題は、 個々の市町村ごとに考えれば済むものではなく、医療圏として
全県的な視野で考えるべきものであり、加えて、 現在の医療制度の根幹にかかわるものでもあると認識しております。

  県といたしましては、国に対して制度面での改革を強く提言するとともに、 来年春の地域医療計画策定に向けて、県全体の視点から、医療機関の機能分化・連携強化のあり方、 医師確保対策、救急医療対策、周産期・
小児医療システムの構築などに取り組んでいるところであります。

 

今後も、医療機関や市町村等と協力し、安心できる地域医療の実現のため、 なお一層の努力をしてまいりたいと考えております。

 

私からは、以上でございます。

○議長(高橋長偉君) 保健福祉部長鈴木隆一君。
     〔保健福祉部長 鈴木隆一君登壇〕

◎保健福祉部長(鈴木隆一君) 大綱六点目、地域医療と自治体病院の問題についての御質問のうち、 国の緊急医師派遣についてお答えをいたします。

  国への医師派遣に関する正式な申請に向けまして、現在、国と事前協議中でございますが、 派遣の要員に限りもあるということから、 派遣の見通しについては相当厳しいものと考えております。

 

また、県の支援といたしましては、現在、県内の病院の協力を得まして、 刈田病院でございますけれども、非常勤医師の配置を行ってございます。

今後も、ドクターバンク事業なども含めて、 医師配置を支援してまいりたいというふうに考えてございます。

 

次に、医学部の定員増と女性医師支援についてお答えをいたします。

医学部の定員増につきましては、 平成二十一年度から全国に各県五名の増員が認められたことを受けまして、 本県といたしましても東北大学と協議を始めたところでございます。

また、女性医師への支援につきましては、今後確実に増加が見込まれる 女性医師が継続して勤務できる体制を整えることは、 医師確保の観点からも重要でございます。
県といたしましては、 今後、国の女性医師支援対策の動向も踏まえながら、県医師会あるいは県女医会など、
関係機関からの御意見を伺いながら、 必要な支援策を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

 

私からは、以上でございます。

○議長(高橋長偉君) 教育長佐々木義昭君。
     〔教育長 佐々木義昭君登壇〕

◎教育長(佐々木義昭君) 大綱五点目、 子供たちの学力向上についての御質問にお答えをいたします。

 

初めに、全国学力・学習状況調査の結果を受けての対策 についてのお尋ねにお答えいたします。

 

国の学力調査の結果では、我が県の児童生徒は、 基礎的・基本的な内容についてはおおむね理解している
ものの、学んだことを活用する力には課題があるという 全国の結果と同様の傾向を示しております。

また、同時に行われた質問紙調査の結果からは、 我が県の児童生徒は、地域行事や清掃活動に積極的に参加し、 早寝早起きなどの基本的な生活習慣を身につけている姿が 見える結果となっております。
しかしながら、平均正答率が小学校、中学校とも全国を下回る結果となっていることに つきましては、真摯に受け
とめなければならないものと考えております。

 

県教育委員会といたしましては、今後とも、教員の教科指導力の向上、 児童生徒の学習習慣の形成、教育環境基盤の充実に努め、市町村教育委員会と連携を図りながら、 児童生徒の学力向上に取り組んでまいりたいと考えております。

 

次に、秋田県の取り組みと国に対する支援の要望についての御質問にお答えいたします。

今回の全国学習状況調査で良好な結果となった秋田県の取り組みにつきましては、 我が県の学力向上の参考になるものと考えております。 このため、我が県で取り入れることができる事業があるかなど、現在、情報収集に
努めているところでございます。

次に、国に対する支援の要望についてでありますが、 県教育委員会といたしましては、これまでも、少人数
学級や少人数指導を通して、 きめ細やかな指導が行われるよう教員を加配してきたところでありますが、
更にきめ細かな指導を図る必要があると考えております。
このため、国に対して今年度も教員加配を要望しているところでございます。 今後とも、各都道府県と連携をする
などして、教育環境基盤の充実が図られるよう国に対し働きかけてまいりたいと考えております。

 

次に、学校改善支援プランなどについての御質問にお答えをいたします。

学校改善支援プランは、各県等が、全国学力・学習状況調査の結果等を分析・活用し、 市町村教育委員会や
各学校の学力向上に向けた取り組みを具体的に支援する方策を示すものであります。

 

県教育委員会といたしましては、このプランには、 例えば教員の指導力向上のため、 模擬授業や教員の研修のための講師等を各学校へ派遣する事業などを盛り込みたいと考えております。 これらプランに掲げられる事業の
実現を図るためにも、議員御指摘の、 重点的な予算支援も含めた国の事業を積極的に活用し、我が県児童生徒
の学力向上に努めてまいりたいと考えております。

 

次に、学校改善推進事業についての御質問にお答えをいたします。

 

学校改善推進事業は、国の平成二十年度概算要求の中に示されているものであり、 県が選定した小中学校に
おいて、実践研究を行う事業と承知しております。 県教育委員会といたしましては、 我が県の学力向上を図っていくためにも有効な事業であるととらえており、
来年度に向けて情報収集に努めてまいりたいと考えております。

 

以上でございます。

○議長(高橋長偉君) 八番高橋伸二君。

◆八番(高橋伸二君) どうもありがとうございました。
もうお昼も過ぎておりますので、一つだけ、橋の問題ですけれども、 もう十二分に安全なんだと、十二分に安全
で、今後数十年間利用を見込んでいるというお話ですけれども、 科学的な根拠がそこにあるんだとは思います
けれども、地元の方々にとっては、 これ本当に切実な問題になっておりまして、県の皆さんとの認識の乖離が
かなり大きくあると思うんですね。
この点を解消するような、この認識の乖離を解消するような何か方策、 今後何年も続くんであればということで、ぜひ講じてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○議長(高橋長偉君) 土木部長三浦良信君。

◎土木部長(三浦良信君) 橋の状況につきましては、 本当に、高欄部等を見ますと大変古い状況に見えて、
面の悪い状況になっているわけでございますけど、 骨組み部分はしっかりとこれまでもいろいろ補強してきたりしてございまして、 今回、長寿命化対策も、いわゆる将来に向けての予防保全なわけですけど、 それを実施すると
ともに、高欄部の改築と先ほど御回答申し上げましたが、 そういったことも含めましてしっかりと対応していきたい
と、そんなふうに考えてございます。

▲TOPに戻る